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最近の昨日今日のことは明日書くとして
2008.10.20 Monday
アイアンマン
アメリカ(2008)
監督:ジョン・ファヴロー 脚本:マーク・ファーガス、ホーク・オストビー、アート・マーカム、マット・ハロウェイ 撮影:マシュー・リバティーク 視覚効果監修:ジョン・ネルソン 編集:ダン・レーベンタール 出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジェフ・ブリッジス、テレンス・ハワード、グウィネス・パルトロー 前日深夜にコードアンノウン観て、朝から立て続けの三本目。新宿ピカデリーで鑑賞。なかなかの見ごたえという前評判だった序盤、拉致監禁現場からの脱出シーンでうかつにも眠ってしまった。 洞窟の中でトンテンカンテンやってるところぐらいから気がついたら本国に戻って記者会見を迎えるあたりで記憶再開。 それが心残りではあったけど面白かった。 アイアンマン完成のあたりから眼が冴えてきて俄然面白くなる。映像への力の入れようが尋常じゃないよね。手持ち風の揺れる映像の中で戦車を吹き飛ばしたり、手足のジェット噴射で宙に浮いたり、VFXももうここまで進んだかと呆れてしまうほどである。 ストーリーがね、やっぱりちょっと薄っぺらいんだけど、シンプルな物語の力学に収めていてみてられる範囲ではある。どこかでリアリティとの調整に見切りをつけて荒唐無稽に向かったのが効を奏したのではないかと。 ただ、映像として楽しんだのであって映画として得るものがあったかというとどうなんだろう。 バットマン以来のこの有産階級の肯定というか、開き直りというか、そこに哲学や思想を感じればまだいいんだけど、なんか一つの潮流でしかない感じがちょっと抵抗を感じて、もう一つ入り込めなかった点は否めない。 2008.10.20 Monday
イーグル・アイ
アメリカ(2008)
監督:D・J・カルーソー 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ 原案:ダン・マクダーモット 脚本:ダン・マクダーモット、ジョン・グレン、トラヴィス・アダム・ライト、ヒラリー・サイツ 撮影:ダリウス・ウォルスキー 編集:ジム・ペイジ 出演:シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン 新宿ジョイシネマは歌舞伎町の映画館が集まる一角にある。朝一で観たからか、初日でも劇場は空いていた。 映像はゴージャスだが中身は薄っぺらい。分っていても神経症的な期待というか心配がどこかにあって対抗馬がない場合は選択肢に入ってしまうカリオストロシンドローム。 映画のもっとも核になる仕組みをトレーラーなどで明かさなかったのは商売戦術というほかない。まだこのネタで映画が作られているのかという驚きというか溜息を漏らした人は多いのではないかと思う。 それでも主演のシャイア・ラブーフは見所がある。これほどキスシーンが不要な見せる役者が他にどれだけいるだろう。 2008.10.20 Monday
宮廷画家ゴヤは見た
アメリカ/スペイン(2006)
監督:ミロス・フォアマン 脚本:ミロス・フォアマン、ジャン=クロード・カリエール 撮影:ハビエル・アギーレサロベ 衣装デザイン:イヴォンヌ・ブレイク 編集:アダム・ブーム 出演:ハビエル・バルデム(ロレンソ神父)、ナタリー・ポートマン(イネス・ビルバトゥア/アシリア)、ステラン・スカルスガルド(フランシスコ・デ・ゴヤ) 新宿ミラノという映画館で観た。スクリーンの大きさの割に座席が多い、シネコンとは違う趣の映画館だった。都内の上映はここだけで、客席はかなり空いていた。そして、映画のほうはすごく面白かった。あたりの映画だった。 まず、ナタリーポートマンの扱いが良い。 登場して15分くらいで異端尋問にかけられて投獄される。十余年後、やっと牢屋から解放されたと思ったら、ぼろぼろの服をまとい、顎のしゃくりあがった狂人となって再登場する。体当たりという演技はただそれだけで胸を打つよね。 劇中ではナポレオンによる侵略があり、イギリスを味方につけたスペインの反乱がある。しかし、そうした歴史的な事件はもちろん、その中に生きた画家の生涯とは少しずれた所に映画の焦点が当ててあるように思った。 芸術家は、その才能や情熱や厭世的な佇まいによって奇人・変人に描かれがちかもしれないが、本作においてはむしろ一番まっとうな人間として描かれている。異常なのはむしろ時代の趨勢であるかのようだ。物語を動かしているのは、嫉妬深い凡庸な人々なのだ。 悲劇的な題材なんだけど、コメディな仕上がりになっていて、ミロスフォアマンの懐の深さを感る。同監督でオスカー受賞の『アマデウス』が喜劇的な悲劇だったのとは対照的だといえるんじゃないかな。 ハリウッド映画の対岸を向いているようなラストカットに胸中拍手を贈った。 2008.10.16 Thursday
僕らのミライへ逆回転
アメリカ(2008)
監督:ミシェル・ゴンドリー 脚本:ミシェル・ゴンドリー 撮影:エレン・クラス 編集:ジェフ・ブキャナン 音楽:ジャン=ミシェル・ベルナール 音楽監修:リンダ・コーエン 出演:ジャック・ブラック、モス・デフ、ダニー・グローヴァー、ミア・ファロー、メロニー・ディアス、シガーニー・ウィーヴァー 面白かった。 ただ、この編集のテンポでシネスコサイズでしかも外国映画(つまり字幕)なので、終盤に入るまで視点が定まらず画面に映ってるものを十分に味わえないのが非常に残念だった。 セリフを思い出せないが、いくつか理解できなかった笑い(たぶん)もあった。 それでもマイクがジェリーに「マグネタイズド!」と言うくだりはすごく笑えた。 トレーラーで使用されているシーンなので何度も観てるんだけどね。 それと序盤からしてストーリーが破綻していて驚いた。 それは必ずしも悪い意味ではなく、文章で言うと書きたいことに言葉が追いついていない感じというか、よく言えばドライブ感が漲っている。 勝手な思い込みだったけれど、私はてっきりジャックブラックが演じるジェリーがマイクを強引にリメイクに巻き込むものと思っていた。 むしろ巻き込まれるのはジェリーの方だった。何故にそんな思い込みが生じたのか?それはどうでもいいや。 おそらく、劇中のリメイクされたビデオ(尺は二十分)を本気で面白いと思って金を出せる人は、映画を作っている側の人や相当の映画通のはずだ。 あれを面白いと思えるにはいくつかの前提が必要だと思うからだ。 しかし、映画の客席という位置は特殊で、それらの前提が無条件で受け入れられている。 そして、劇中でビデオを借りる人たちにも同様に適用されているが、少し考えるとどうもおかしいぞとなる。 ロボコップもラッシュアワー2もドライビングミスデイジーもキャリーもそれが何であれ既に観ており、クライマックスを予算を掛けずにそれなりに実現したアイデアに対する驚きというか面白さは、やはり観客と時代という装置を通してしかありえない気がする。 そこをうまく利用した映画だと言えるかもしれない。 あれを実際にやろうとすれば、それなりに予算と時間が必要なことは、実際に作ってみればすぐに気がつく。 欽ちゃんの仮装大賞の傑作選のようだといえば、かなり近いところを言い得ているんじゃないかな。 結末に至ってみていい映画だったといえる映画もあるんだけれども、本作はそうではない。 観ていることが、そのまま映画の時間になっているようなそんな良い映画だった。 しかし、そこは映画。二時間という枠があり結末をつけなければいけないのである。 だから、とってつけたような結末だったとしても、もはや何の異論もないのである。 タイトル曲はビリープレストンのアルバム『キッズ・アンド・ミー』から全米No.1に輝いた「Nothing From Nothing」これ名盤です。 2008.10.01 Wednesday
イントゥ・ザ・ワイルド
脚本・監督:ショーン・ペン
撮影:エリック・ゴーティエ 編集:ジェイ・キャシディ 出演:エミール・ハーシュ、ウィリアム・ハート、マーシャ・ゲイ・ハーデン、キャサリン・キーナー、ヴィンス・ボーン ショーンペン真面目なんだよな。 クソ真面目というか、映画で世界は変えられるとか、映画なんかでは世界は変わらないぞとか、どっちでも同じ事だけど、なんかひょっとしたら映画の力を信じてるんじゃないかこの人はと思うような真剣な語り口に私は笑うことも泣くことも自分に禁じてしまった。 ちょっと悔しいのでDISCUSに『クロッシング・ガード』と『プレッジ』、『インディアン・ランナー』を予約した。 こういう素晴らしく良く出来た映画に対して大いに異を唱えたいし、その違和感が何なのか明確に言い表せる形にしたいのである。 ひょっとしたら感動の裏返しなのかもしれないし、正当な根拠のあるものかもしれないけど、このまま曖昧にしておくにはちょっと惜しい機会だと思うのです。 というのも、素晴らしい映画だろうということに異論はないものの、もう一度映画館に観に行くかというと、やはり私はトウキョウソナタやおろちやおくりびとの次かその次位にもって行くのは確実だと思えるからです。 ショーンペンはイーストウッドの正当な後継者たろうとしてるのか? それにしちゃあ破綻や失敗や行き詰ってもう笑うしかないなっていう諦めが見られないんじゃないか。 救いがあるとかないとかそういう問題ではなくて、答えありきの問いになっているのではないか。 正しい問いは既に答えを含んでいるというのはハイデガーの流儀だったかと記憶しているが、イーストウッドの『トゥルークライム』は、最後までどっちの結末を選ぶのか考えながら見てた気がするんだな。 もしあれが、実話から取られた筋書きだったとしたら、イーストウッドならひょっとしたら事実を曲げていっそのこと書下ろしですとうそぶいたっておかしくないと思えるのです。 いや、そんなことはしないだろうけど、なんとも煮え切らない感想文しかかけない自分がもどかしいのであった。いや違うな、単に結末が気に入らなかっただけの話だったりして。 ところで、主人公が途中で出会うジプシー夫婦の奥さんを演じてたキャサリン・キーナーってマルコビッチの穴に出てたあのべっぴんさんやったんやね。観たことあるおばちゃんやなくらいしか思わんかった。 2008.09.27 Saturday
トウキョウソナタ
監督:黒沢清
撮影:芦澤明子 照明:市川徳充 出演:香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海、役所広司 人間の目は光や色や構図や空間や動きやどんな要素が関係してるか知らないけど、映像にしか存在しない美の領分を知覚出来るように出来ているんだと思う。それは先天的な能力なのか、後天的なものかは分からないけど、そういう知覚・感覚を刺激するものを私は映画におけるスペクタクルと呼んでいます。 それは莫大な製作費をかけたセットやあたかも実際に起ったように見えるVFXだけに限らず、どこにでもありそうな一軒家の居間や玄関であっても構わない訳です。この映画はその事の強力な傍証なんだと思う。 全カットがスペクタクルに満ちている。黒沢清はまた一歩神の領域を昇った。 2008.09.23 Tuesday
アキレスと亀
脚本・編集・監督:北野武
出演:北野武、樋口可南子、柳優怜、麻生久美子 かつて黒沢清が北野武の映画について、暴力シーンがすごいのじゃなくて、暴力シーン以外が素晴らしいのだといって、私のキタノ映画に対する誤解というか偏見が払拭されたことがある。 北野武は映画的な発想が非凡なのだと思う。つまり、アイデアとそれを映像でどう見せるかという点で発想が豊かなのだと思う。 柳優怜が演じる美術学生時代のアクションペインティングは単純に観て楽しい。 2008.09.20 Saturday
グーグーだって猫である
脚本・監督:犬堂一心
音楽:細野晴臣 原作:大島弓子 出演:小泉今日子、上野樹里、加瀬亮 犬堂一心の『メゾンドヒミコ』は面白かったし、音楽が細野晴臣なのでこれは大いにありだなと。結局プランBで四本観た。 ちなみに私は大島弓子のマンガは読んだことがないし、これからも読むことはないかもしれないけど、この映画はすごく良かった。 小泉今日子は演技がいいね。独り言というか、猫に話しかけるつぶやきなんかすごく自然でうまいと思う。 わかりやすい吉祥寺の風景満載なのが笑えるし、小林亜星のリアクションなど実際声出して笑った場面もいくつかあった。 素晴らしいシーンもあった。井の頭公園で上野樹里が女子高生に怒鳴りつけるシーンである。猫祭りな映画かとある意味期待したが、いい意味で期待を裏切られた。 『おろち』を観た後にこの映画で梅図かずおの芝居が観れたのも今日の収穫だった。 2008.09.20 Saturday
おろち
監督:鶴田法男
脚本:高橋洋 原作:梅図かずお 出演:木村佳乃、中越典子、谷村美月 映画はスペクタクル、ドラマ、キャラクターのどれか一つでもあれば成立すると思っている。どれか一つでもあれば映画館に足を運ぶ価値がある。 この映画には少なくとも2つ、スペクタクルとドラマがある。素晴らしい作品だった。さりげないVFXの使い方も理想的だし、3人の美女もこの上なく美しい。 |