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創造的な遅延
 土曜日、マルソ君は朝起きて、溜まった一週間分の洗濯を済ませると、久しぶりに新宿に足を運んだ。プロットの題材を求めて、というかトイストーリー3を観に行くためであった。

 東西線の中野駅から中央線に乗り換えて新宿につくと、まずめがねスーパーに向かった。マルソ君はひと月ほど前にめがねを踏んづけてこわしてしまったのである。注文しためがねが仕上がるまでの間、新宿ピカデリーにチケットを買いにいった。新宿ピカデリーでは『トイストーリー3』の他に『借り暮らしのアリエッティ』を上映していた。原作を読んでいたマルソ君は、今回はあまり期待出来そうにないなと思いながら、それでもジブリ作品は外せず、結局17時半からのアリエッティと21時半からの『トイストーリー3』の3D版のチケットを購入する。

 上映まで3時間近くも時間を持て余したマルソ君は、ジュンク堂で本を4冊購入しプーシキンの『スペードの女王』を読んで時間をつぶした。ロシアのストーリテラー、プーシキンから何かプロットのヒントや着想が得られるかもしれないと思ったのだった。

 そう言う訳で、苦悩する暇もなく一日があっという間に過ぎた。

 そして、日曜日にしてようやくマルソ君の苦悩が開始された。マルソ君は最初の数ページだけ使って後はまっさらなまま残っているノートの束から一冊を取り出すと、プロットについてのマルソ君の考えをまとめた。プロットについてマルソ君が導きだした結論は次の一文に乱暴に要約された。

「作家とは精神の糧の料理人である」

 マルソ君はこの結論よりも、そこへ至るまでの過程にたいへん満足していた。しかし、プロットについての考察とプロットとは全く別物であった。肝心のプロットが一行もすすまないまま、虚しく時間と煙草が消費された。

 いよいよ行き詰まったマルソ君は、畳の部屋にジャンル別に積んである本の束から『ローレンスブロックのベストセラー作家入門』を引っ張りだして読み始めた。この本を最初に読んだのは、今から三年ほど前になる。それは脚本の書き方を解説した下らない本の中で紹介された、唯一ためになる情報であった。

 苦悩も忘れてすっかり読みふけってしまった現在、日付が変わり連休最後の日となってしまった。しかし、マルソ君は自信に溢れていた。

「プロットがどうした。おれは長編を書く」

 なんてことはない、三年前の再現である。
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