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マシマロは関係ない。本文と関係ない。
 ようやく着想が芽生え、マルソ君は明日からでも資料漁りを始めるつもりでいる。どうやらミステリーに戻りそうである。マルソ君の着想はまだ方向性くらいでしかない。謎もギミックも何にもない。しかし、マルソ君には何処かへ行き着けそうな予感がしている。

 マルソ君の着想は、意外なというか、マルソ君にはありそうなところから来た。仲正昌樹の『今こそ、アーレントを読み直す』である。マルソ君はこの200頁程度の新書に大変な感銘を受けた訳ではない。事実は全く反対で、アーレントにがっかりしたのであった。マルソ君はアーレントを読まずにアーレントにがっかり出来るほどの逞しい想像力を備えているのだった。

 あるいは、ひと月も前ならアーレントの考えの進め方に興味を持ち、『全体性の起源』やら『人間の条件』やら『イェルサレムのアイヒマン』など一度くらいは繙いてみたかもしれない。しかし、タイミングが悪かった。ほんの少し遅かった。マルソ君は先月、『いのちの食べ方』を観てしまったのである。それは些細な、しかし決定的な出来事であった。

「いのちの尊厳に対して、徹底的に疑ってみた後でないなら、思想やら人間やら言語やら政治なんてものの価値なんて知れたもんじゃないぜ」

 マルソ君はいつの間にかそんな風に考えるようになっていたのである。そんな時に読んだものだから、アーレントの思想に潜むハイデガーの慰謝料みたいな思想の残滓に(読んでないのに)、あるところでは憤慨もし、またあるところでは哀れみもしたのであった。
| 昨日の日記 | 22:43 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |